第21回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会

試合結果

8月14日(月)
スプレットイーグルFC:第3戦

福島県Jヴィレッジ

スプレットイーグルFC 4(前4-1,後0-5)6 カティオーラFC

第3戦戦評

第3戦詳細記録(PDF)

予選リーグ2敗同士の最終戦。決勝トーナメント進出の可能性は両チームとも0%。今日のゲームは お互い1勝を目指す、南北の意地をかけた戦いになることが予想される。
前半、風上に立つスプレット、先取点が欲しいところだが、逆に9分カティオーラはスプレットDFの 連携ミスを突いて、右隅にシュートを決める。早めに追いつきたいスプレットだが、単調な攻めでチャン スとはならない。しかし15分中盤での攻防から、増森→五十嵐に渡り、短いクロスが西村の頭にドンピシャ で同点。18分にもコーナーキックから阿部が頭で逆転弾をたたき込む。飲水タイム後もスプレットの ペースでゲームは進む。蒸し暑いせいか、お互いに精細を欠くゲーム展開。阿部監督からも「もっと ボールを大切にしろ」と指示が出る。28分西村はスピードを生かし30mのドリブル、そのまま左足で シュートを放った。コースはあまかったが、ボールスピードとカティオーラGKにも助けられた、3点目 となる。31分にも右サイドで西村からのパスを受けた砂子が思い切りシュート。ポジショニングの 悪かったGKの頭上を越えて、4対1とさらにリードを広げた。同点に追いついてからは、スプレットの 一方的な展開で前半は終了した。風下となった後半も立ち上がりはスプレットのペースでゲームは進む。 40分コーナーキックから西村がニアで頭に合わせるが、バーに嫌われる。この得点を逃してから スプレットのちぐはぐが目立ち始める。41分コーナーキックのピンチに、ノーマークでシュートを 打たれるがGK三浦の正面。いやな雰囲気が漂う。予感的中か、47分ゴールキックがミスとなり、拾われ    そのままドリブルで持ち込まれ、2点目を献上。続く50分中盤のイージーミスから3点目。
集中力が途切れたスプレット59分で同点、64分で逆転を許し、66分にはダメ押し点を取られ、念願の 1勝は叶わなかった。前半のペースがまったく影を潜め、3点差をひっくり返されたのは、選手達も 初めての経験だろう。

戦評 加藤 孝俊

8月14日(月)
コンサドーレ札幌:第3戦

福島県Jヴィレッジ

コンサドーレ札幌 1(前0-1,後1-0)1 大宮アルティージャ

第3戦戦評

第3戦詳細記録(PDF)

昨日のジェフ習志野戦に勝ったコンサドーレ。決勝トーナメントに進出するには、第1戦に大敗を喫した ツケが得失点差ー7として、重くのしかかる。絶対、勝つほかに道はないが、コンサドーレの奮起を 期待したい。しかし、先制点は大宮。2分コンサドーレDF中山が体を入れたかに見えたが、強引に体を入れ 替えられて、失点を許す。コンサドーレも5分、2本続けてのコーナーキックもチャンスとはならない。
大宮のコーナーキックにマークの甘さをつかれ、危ない場面が何度かあるが、決定的場面は作らせない。
28分大地のシュートも僅かに、ゴールを外れる。30分にも右から持ち込んだ古田が、左足で強烈な シュートを放つが、バーの上を越える。大宮も立ち上がりの1点以後、精細を欠いて前半が終了した。
引き分けでは決勝トーナメント進出の望みが消えるコンサドーレは、DF菅原とFW小島に替え MF飯塚と三上を投入して、攻撃に出るフォーメーションで後半スタート。その積極策が功を湊したのか 42分平井からのパスを受けた古田が、右サイドを鋭く切り裂き、GKとポストの間の狭いところを 狙い、値千金の同点ゴールを決める。その後のコンサドーレ、ボールへの寄りは早くなってきたが、 つなぎのパスの精度が低く、攻めきれない。10分を過ぎた頃から、大宮は早めにアーリークロスを 入れ始める。センターバックの中山・羽石が必死にクリアをする。もう少し前線でボールを入れさせない ディフェンスをしないと終盤息切れしそうな感じがする。
63分大宮のコーナーキックにかぶったGK安田、大宮勝ち越しかと思われたが、中山が辛うじてクリア。
決勝トーナメント進出に望みをつなぐ。68分古田の頑張りでコーナーキックのチャンスを迎えるも 大宮ディフェンスに跳ね返される。終了間際、粘ってボールをつなぎ、大地が大宮ディフェンスを 振り切り、勝ちを拾ったかと思ったシュートは、バーを超えて決勝トーナメントの夢は消えた。

戦評 加藤 孝俊

8月13日(日)
スプレットイーグルFC:第2戦

福島県Jヴィレッジ

スプレットイーグルFC 1(前0-5,後1-2)7 ガンバ大阪

第2戦戦評

第2戦詳細記録(PDF)

試合開始早々、ガンバ大阪⑦宇佐見がスプレットゴールへ切れ込む。今日のガンバ大阪を止めるには この宇佐見を徹底マークしなければいけない。しかし、開始1分コーナーキックから失点を許してしまう。
まあ気を取り戻して、頑張ってもらいたいところだ。ところが6分ガンバは最も警戒をしなければいけな い宇佐見に、ハーフウェイライン右からドリブルでゴール中央へ、そのままDF3人を抜き去り、ゴール 左隅へ強烈な2点目となるシュートをたたき込まれる。試合前、ガンバ大阪の上野山育成部長に、 キーマンは誰かと聞いたら、迷わず7番と返答された。2年生ながらキャプテンを努め、ひとつ上カテ ゴリーの日本代表候補でもあり、実にすばらしい選手だ。
一方、スプレットも攻めに出る。中盤でインターセプト⑪西村→⑩増村→⑥五十嵐へとつなぎ、ペナル ティエリア付近で、フリーキックのチャンス。しかし、ボールはガンバGKのての中へと収まる。
ガンバは15分⑦宇佐見が抜けだし、チャンスを作るがGK三浦が右手一本で阻止。
だが、地力に優るガンバは21分⑦→⑩へとワンツーが繋がり3点目。23分、終了間際の35分と 失点を重ね、0-5で前半を終了。ガンバのキックオフで後半開始。必死に食い下がろうとする 気迫は感じられるが、不用意なパスがピンチを招く。
しかし、40分⑩増森→⑪西村へのホットラインで、GKと1対1の場面を演出するが、ガンバGKの 右足で阻止される。45分過ぎから、スプレットがペースをつかみ出す。⑪西村の突破、⑩増森の シュートと続くが、得点には至らない。53分ついにスプレットの得点が生まれる。ハーフウェライン 付近のフリーキックから⑲三上→⑩増森へと渡り、ペナルティエリアの外であったが、ためらわず 振り抜いたシュートは低い弾道で左隅に突き刺さった。
しかし、のんびり構えた振りをしていたのかガンバは、宇佐見が右ペナルティエリアから、DF4人を 切り裂き6点目を決める。60分にも7点目を決められ、リーグ戦2敗目を喫するゲームとなった。 明日は2敗同士の対戦、得失点差もー11と同じで、勝ちにこだわる好ゲームが期待される。

戦評 加藤 孝俊

8月13日(日)
コンサドーレ札幌:第2戦

福島県Jヴィレッジ

コンサドーレ札幌 2(前0-0,後2-1)1 ジェフ習志野

第2戦戦評

第2戦詳細記録(PDF)

ジェフのキックオフで試合は始まった。昨日の事は忘れて、どん欲に1勝を狙いたいコンサドーレだが 序盤はジェフの勢いに押され気味、立て続けにシュートを浴びる。しばらく膠着状態が続くが、17分 ジェフに決定的なチャンスが来る。ジェフ11番がゴール前でフリーとなるが、シュートはGK安田の 正面をつき、こぼれ球となるが、群がるジェフの選手に、コンサドーレDFは身をていして凌いだ。
コンサドーレのコンビネーションが良くなってきたのは25分過ぎ、古田が右からクロスを入れる、 こぼれたボールを、今度は菅原が左サイドをドリブルで駆け上がり、すぐにはゴール前に放り込まず もう一度ボールを回して、最後は古田へスルーパス。シュートは僅かに右ポストを外したが惜しいチャンスだった。
一方ジェフも31分、一本の縦パスが11番にとおり、シュートを打つが、ポストに当たるコンサドーレに にとってはラッキーな展開。コンサドーレ⑨大地も負け地とシュートを放つが、バーの上を越える。
前半はシュート数ジェフ9本、コンサドーレ3本が示すように、ジェフが押し気味に試合を進め終了した。
後半勝負に出たいコンサドーレだが、最初のシュートはジェフ。ニアサイドへのクロスは中山が凌ぐ。
その直後コンサドーレは、⑲岡本が絶妙なタイミングでジェフマークを外し、左サイドを駆け上がる 裏へ走り込んでいた⑪小島へのパスは、ジェフDFに当たり、ボールの勢いが変わった分だけ、 ジェフGKの飛び出すタイミングがあわず、小島はループシュートを狙う。しかし、ジェフDFが 辛うじてクリア。コンサドーレベンチからため息がもれる。
流れを呼び込みたいコンサドールは、疲れの見え始めた岡本に替え、⑭三上を投入。
ジェフもクロスを入れ、ヘディングで得点を狙うが、精度に欠けて、ゴールすることは出来ない。
コンサドーレとしては、簡単にヘディングをさせない積極的なディフェンスが必要か。
均衡を破ったのがコンサドーレ56分、十川→平井→大地とつながり、ジェフGKの飛び出すタイミングを 良くみて、ゴールへ流し込み、待望の先制点を奪う。勢い付いた大地はその4分後に、スローインを受けた 三上から、ゴールラインに平行なペナルティエリア上でパスをもらい、一瞬で振り向きシュート、ボールは ゴール右ポストに当たり、ゴールマウスに吸い込まれていった。その直後、ジェフに1点を返されるが 65分にも古田のスピードある突破から、シュートを打つが追加点とはならない。必死に追いつこうとする ジェフ、逃げ切りたいコンサドーレ、終盤の攻防は見応えがあったゲームであった。

戦評 加藤 孝俊

8月12日(土)
スプレットイーグルFC:第1戦

福島県Jヴィレッジ

スプレットイーグルFC 1(前0-3,後1-3)6 ジェフ辰巳台

第1戦戦評

第1戦詳細記録(PDF)

すっかり雨も上がり、少々湿気が気にはなるが、絶好のコンディションの初戦。北海道大会の調子が そのまま持続できると、ナイスゲームの予感がするスプレットイーグル。しかしながら、不安要素は Jヴィレッジに来る交通手段として、フェリーを使用したと事。9時間の船旅で、選手の体が重いと 阿部監督が漏らしていたのが、唯一の不安材料だ。
スプレットのキックオフで始まったゲーム、序盤はスプレットが優性にゲームを進めるが、決定的な 場面まではいけない。しかし、10分過ぎから、ジェフに再三右から破られ、クロスを入れられるが はじき返す。しかし14分最大のピンチが訪れる。ジェフのクリアボールがそのままスプレットDFの 頭上を抜け、必死に対応する12番須田だか、ジェフ11番にかわされ、シュートを打たれる。
シュートは僅かに外れたが、逆サイドから詰めていたジェフFWが、プッシュミスでスプレット命 拾い。スプレットに憑きがあるように思えたが、19分右サイドから左へ大きく展開され、折り 返されたボールに応対した3番石田が足首をひねり、その場で倒れ、マークも出来ずにGK三浦と 1対1となり、1点目をジェフに献上。その3分後、ゴール正面ペナルティーエリア付近から DFの寄せの甘さをつかれ、ゴール左隅に決まり0-2。31分にもドリブルで突破され、前半は 0-3で終了。後半開始30秒、スプレットはゴール正面20メートルでフリーキックのチャンス。
11番西村のキックは、右ポストを僅かに外した。時間が経つにつれ、スプレットの疲れが蓄積して いく。ジェフがペースを握り、スプレットゴール前にたたみかけるが、ミスに助けられ、追加点を 許さない。しかし、53分にはクロスを合わされ、55分にも中盤の競り合いから、ボールを失い フリーでドリブルを許し、0-5となる。だが一矢を報いたいスプレットは55分、10番増森が インターセプト、そのままドリブルでゴールへ向かう、ジェフDFがたまらずイエローを受ける、 ファウルで止める。ゴールからは距離があるが、12番須田が蹴ったボールは、ペナルティエリア内 左で待ちかまえていた11番西村へ、鮮やかなヘッドを決め維持を見せるが、その2分後、 またまたDFラインを破られ、1-6となってしまった。そしてタイムアップ。
初戦を落としたスプレットだが、ジェフにゲームを支配されながらも、必死に自分達のサッカーを 崩さない姿勢は、明日のガンバ大阪戦に繋がるだろう。

戦評 加藤 孝俊

8月12日(土)
コンサドーレ札幌:第1戦

福島県Jヴィレッジ

コンサドーレ札幌 0(前0-2,後0-6)6 京都パープルサンガ/h5>

第1戦戦評

第1戦詳細記録(PDF)

試合開始前に雨が降り出してきた。
多少スリッピーなピッチだが、ゲーム運びに問題は無い。
開幕ゲームに20数発の花火が打ち上げられ、同時にコンサドーレのキックオフでゲームが 始まった。立ち上がりの両チームは、お互いに手の内の探り合いか。7分コンサドーレは2本続けて コーナーキックのチャンスを迎えるが、シュートまではいけない。今日のコンサドーレは9番大地を ワントップに置き、10番古田をトップ下の4-5-1のフォーメーションか。
先制点は京都。右からのアーリークロスに、9番が頭越しにスルー、走り込んだ15番が左45度から 右サイドネットにクリーンシュートが決まる。その後もアーリークロスで攻め込む京都に、 コンサドーレDF陣の対応のまずさから、再三ピンチを迎える。その不安は京都に2点目を献上する。
右サイドDFにポジションに変わった6番平井からのバックパスを、GK安田が中央へクリアミス、 京都11番が素早くインターセプト、そのままスピードに乗ってドリブル、コンサDFをすり抜け GK安田と1対1。30分に痛恨の2点目を喫する。そのまま前半は終了。
前半はコンサドーレのサッカーをさせてもらえず、いらいらがつのる。一方の京都も、ボール支配率は 高いものの、中盤から早めにアーリークロスを放り込む、単調な攻めに終始していた。
後半のコンサドーレの奮起に期待したいところだ。京都のキックオフで後半開始。
最初のチャンスは38分コンサドーレ19番岡本。左サイドから右足で打った30mのシュートは 京都ゴールマウスをとらえたが、GKのフィスティングで得点は奪えない。
コンサドーレは前線への動きだしが、少しずつ早くなってきた。一方、京都も前半と変わらず 9番へ早めのアーリークロスを入れて、突破を図ろうとする。45分を過ぎた頃からコンサドーレに 疲れからか、ファーストタッチのミスが目立ち始める。後半動いたのは50分、京都交替したばかりの 20番に、余裕のあるボールコントロールをされ、左足できっちりと決められる。
しかし、まだ諦めないコンサドーレは17分、古田が持ち込んだボールのこぼれを、14番三上が拾い チャンス作るが、京都GKに阻まれる。逆に京都のアーリークロスに手こずるコンサドーレは18分、 ボールコントロールのミスから、京都にスローインを与え、パス一本でまたもや京都20番に 渡り、ゴール正面へドリブルで運ばれ、4点目。その後は、立て続けに失点を重ね、終わってみれば 京都シュート12本で8得点。0-8の屈辱的な大敗となったゲームであった。

戦評 加藤 孝俊